《ナガカタメコシミヅノヲヒモ》(こおび[#「こおび」に傍線]か)は、誰かも解かむ。」答へ申さく、「旦波比古多々須美智能宇斯王《タニハノヒコタヽスミチノウシノミコ》の女、名は兄比売・弟比売、此|二女王《フタミコ》ぞ、浄き公民《オホミタカラ》(?)なる。かれ、使はさば宜けむ。……」
又、其后の白しのまゝに、みちのうしの王[#「みちのうしの王」に傍線]の女等、比婆須比売命、次に弟比売命(次に弟比売命……命……命とあるべき処だ)次に、歌凝比売命、次に円野比売命、併せて四柱を喚上《メサ》げき。(垂仁記)
唯、妾死すとも、天皇の恩を忘れ敢へじ。願はくは、妾の掌れる后宮の事、宜しく好仇《ヨキツマ》に授け給ふべし。丹波国に五婦人あり。志|並《トモ》に貞潔なり。是、丹波道主王の女なり。[#ここから割り注]道主王は、稚日本根子大日々天皇の子(孫)彦坐王の子なり。一に云はく、彦湯産隅王の子なり。[#ここで割り注終わり]当に掖廷に納れて、后宮の数に盈《ア》つべしと。天皇聴す。……丹波の五女を喚《メ》して、掖廷に納る。第一を日葉酢《ヒハス》姫と曰ひ、第二を淳葉田瓊入《ヌハタヌイリ》媛と曰ひ、第三を真砥野《マトヌ
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