幻を描いたに過ぎなかつた。併し、殘された刀自・若人たちの、うち瞻《マモ》る畫面には、見る/\、數千地涌《スセンヂユ》の菩薩の姿が、浮き出て來た。其は、幾人の人々が、同時に見た、白日夢《ハクジツム》のたぐひかも知れぬ。



底本:「折口信夫全集 第廿四巻」中央公論社
   1967(昭和42)年10月25日発行
初出:「日本評論 第十四巻第一〜三号」
   1939(昭和14)年1〜3月
※踊り字(/\、/″\)の誤用は底本の通りとしました。
入力:門田裕志
校正:多羅尾伴内
2009年1月20日作成
青空文庫作成ファイル:
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