愛護若
折口信夫
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)読本《ヨミホン》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)又|稚《ワカ》とも
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「火+畏」、第3水準1−87−57]《ヤ》き栗
[#(…)]:訓点送り仮名
(例)愛護《アイゴ》[#(ノ)]若《ワカ》
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)とう/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
一
若の字、又|稚《ワカ》とも書く。此伝説は、五説経の一つ(この浄瑠璃を入れぬ数へ方もある)として喧伝せられてから、義太夫・脚本・読本《ヨミホン》の類に取り込まれた為に、名高くなつたものであらうが、あまりに末拡がりにすぎて、素朴な形は考へ難くなつてゐる。併し、最流行の先がけをした説経節の伝へてゐるものが、一番原始に近い形と見て差支へなからう。
何故ならば、説経太夫の受領は、江州高観音|近松寺《ごんしようじ》から
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