たつもりである。
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その後、伴信友の瀬見小河を見ると、「別は若の義にて、称へたるなり。古事記に、宇遅能和紀郎子とあるを、書紀に菟道稚郎子とあるなど思ひあはすべし。狭衣物語に、篠のわき葉とあるも若葉なり。さて、此神名、世に和計伊加豆知と唱へなれたるにあはせて、かの分[#二]穿屋甍[#一]而升[#二]於天[#一]とあるにより、或は、鳴神となりて、雲を別けて、天にのぼりませる由などより、別雷の義なり、といはむは、古意ならず。」とあつた。参考にもとつけそへておく。
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底本:「折口信夫全集 12」中央公論社
   1996(平成8)年3月25日初版発行
初出:「同窓 第九号」
   1908(明治41)年6月
※底本の題名の下に書かれている「明治四十一年六月「同窓」第九号」はファイル末の「初出」欄に移しました
※複数行にかかる中括弧には、けい線素片をあてました。
入力:門田裕志
校正:仙酔ゑびす
2008年8月11日作成
青空文庫作成ファイル:
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