セウス、その母ダナエの腹にあった時、神告げたは、この子生まるれば必ずその母の父アクリシウスを殺さんと、アクリシウスすなわち母子を木箱に納《い》れ、海に投げたが、セリフス島に漂到して、漁師ジクッスの網に罹《かか》り、救われ、懇《ねんごろ》に養わる。ジクッスの弟ポリデクテス、この島の王たり。ダナエを一度瞥見してより、花の色はここにこそあれ、願わくは鄒子《すうし》が律を吹いて、幽谷陽春を発せんと、雨夜風日熱心やまず、しかるにどうもダナエを靡《なび》けるにはその子が邪魔になるから、宴席でペルセウスを激して、王のためには何なりともすべし、怖るべき女怪メズサの首でも取り来るを辞せずと誓わしめたので、ペルセウスいよいよこの冒験事業を成し遂げんと出立したとあって、この時ペルセウスは既に小児でなく、立派な青年勇士となり居る。さように久しい間王がダナエを口説き廻ったとも思われず。惟うに『八犬伝』の犬江親兵衛同様の神護で、ペルセウスは一足飛びに大きく成長したでがなあろう。女神アテナ、かつてメズサがかく醜くならぬ内、己れと艶容を争いし事あるに快からず、因ってメズサの像をペルセウスに示し、その姉妹を打ちやり、単
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