信ず(フレザー『金椏篇《ゴルズン・バウ》』初版一巻一二六頁)。『西湖志』に、銭武粛王の宮中夜番を勤むる老嫗が、一夜大蜥蜴燈の油を吸い竭《つ》くしたちまち消失するを見、異《あやし》んで語らずにいると、明日王曰く、われ昨夜夢に魔油を飽くまで飲んだと、嫗見しところを王に語るに王|微《すこ》しく哂《わら》うのみとあれば、支那にも同様の説があったのだ(『類函』四四九)。後インドではトッケとてわが邦の蜥蜴に名が似て、カメレオンごとく能《よ》く変色する蜥蜴、もと帝釈の宮門を守ったと伝う(ロウ氏の説、一八五〇年刊『印度群島および東亜細亜雑誌』四巻二〇三頁)。
濠州のジェイエリエ人伝うらく、大神ムーラムーラ創世に多く小さき黒蜥蜴を作り、諸《もろもろ》の※[#「虫+支」、第4水準2−87−33]行《はう》動物の長とす。次にその足を分ちて指を作り、次に鼻それより眼口耳を作り、さて立たしむるに尾が妨げとなるから切り去ると蜥蜴立ちて行き得、かくて人類が出来たと(スミス『維克多利生蕃篇《ゼ・アボリジンス・オヴ・ヴィクトリア》』二、四二五頁)。古エジプト人は、蜥蜴を神物とし、その尸をマンミーにして保存奉祀した。西
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