歩、金髪、馬形等の竜王を列し、『大孔雀呪王経』に、〈諸《もろもろ》の竜王あり地上を行き、あるいは水中にあって依止を作《な》し、あるいはまた常に空裏を行き、あるいはつねに妙高に依って住むあり(妙高は須弥山《しゅみせん》の事)、一首竜王を我慈念す、および二頭を以てまたまた然り、かくのごとく乃至《ないし》多頭あり(『請雨経』には五頭七頭千頭の竜王あり)云々、あるいはまた諸竜足あるなし、二足四足の諸竜王、あるいは多足竜王身あり〉と見れば、梵土でも支那同様竜に髪あり、数頭多足あるもありとしたのだ。二足竜の事、この『呪王経』のほかにも、沈約の『宋書』曰く、〈徐羨之《じょせんし》云々かつて行きて山中を経るに、黒竜長さ丈余を見る、頭角あり、前両足皆具わり、後足なく尾を曳《ひ》きて行《ある》く、後に文帝立ち羨之|竟《つい》に凶を以て終る〉などあれど、東洋の例至って少ない。しかるに西洋では、中古竜を記するに多くは二脚とした。第一図はラクロアの『|中世の科学および文学《サイエンス・エンド・リテラチュール・オヴ・ゼ・ミッドル・エージス》』英訳本に、十四世紀の『世界奇観』てふ写本から転載した竜数種で、第二図は一
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