を殺した、暮方に昨《きのう》の人来って大いにありがたい、御礼に今年中ここで猟しなさい、明年となったら慎んで来ないようといって去った、狩人そこに停《とど》まり一年猟続け所猟《えもの》甚だ多く家巨富となった、それでよせば好いに数年の後前言を忘れまた往き猟すると白帯の人また来て君はわが言を用いずここへ死にに来た、前年殺した讐の子すでに長じたから必ず親の仇と君を殺すだろうが我知るところでないと言ったので、狩人大いに恐れて走らんとするところへ黒装束した三人皆長八尺の奴が来て口を張って人を殺したとあるから毒気に中《あ》てたんだろ。芳賀博士はこの話を『今昔物語』十巻三十八語の原《もと》と見定められた、その話は昔|震旦《しんたん》の猟師海辺に山指し出た所に隠れて鹿を待つと、海に二つの竜現われ青赤|※[#「口+敢」、第3水準1−15−19]《く》い合い戦うて一時ばかりして青竜負けて逃ぐ、その夜そこに宿り明日見れば昨と同時にまた戦うて青竜敗走した、面白くてその夜もそこに宿って三日目にまた戦うて青竜例の通りというところを、猟師|箭《や》を矯《た》めて赤竜に射中《いあ》てると海中に入って、青竜も海に入ったが玉
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