から生じた迷説だが、邦俗専ら蜃をこの第二義に解し蛤が夢を見るような画を蜃気楼すなわち竜宮と見るが普通だ。
[#「第6図」のキャプション付きの図(fig1916_06.png)入る]
インド、アラビア、東南欧、ペルシア等に竜蛇が伏蔵を守る話すこぶる多い、伏蔵とは英語でヒッズン・トレジュァー、地下に匿《かく》しある財宝で、わが邦の発掘物としては曲玉や銅剣位が関の山だが、あっちのは金銀宝玉金剛石その他|最《いと》高価の珍品が夥しく埋まれあるから、これを掘り中《あ》てた者が驟《にわ》かに富んで発狂するさえ少なからず、伏蔵探索専門の人もこれを見中てる方術秘伝も多い。『起世因本経』二に転輪聖王《てんりんじょうおう》世に出《い》づれば主蔵臣宝出でてこれに仕う、この者天眼を得地中を洞《とお》し見て有王無王主一切の伏蔵を識《し》るとあるから、よほど古くより梵土で伏蔵を掘って国庫を満たす事が行われたので、『大乗大悲分陀利経』には〈諸大竜王伏蔵を開示す、伏蔵現ずる故、世に珍宝|饒《おお》し〉という。前文に述べた通り伏蔵ある地窖《あなぐら》や廃墟や沼沢には蛇や蜥蜴類が多く住み、甚だしきは※[#「魚+王の中の
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