有して居る[#「美に對して何等かの旨趣を有して居る」に丸傍点]といふ世界觀とよく契合し、第三の禍惡觀は、直接に實在の觀念と『美』の觀念とを一緒にしたる世界觀、從つて一切の事象は其儘美である[#「其儘美である」に丸傍点]となすことの出來る世界觀とよく契合するのであります。
[#ここから1字下げ]
[#ここから1段階小さな文字]
もう少し精しく書きたかつたのですけれども、家族に半病人がある上に下婢が病氣で自宅に皈るといふ始末で、炊事の手傳ひなどゝいふ小禍惡と健鬪最中で、さらでだにまはらぬ筆がまはりません。機會があつた節、同じ題目でもう少し精しく論ずることが出來るだろうと思つて居ります。
[#ここで1段階小さな文字終わり]
[#ここで字下げ終わり]
[#地から1字上げ](明治三十五年十一〜十二月「精神界」第二卷一一〜一二號)
底本:「明治文學全集 80 明治哲學思想集」筑摩書房
1974(昭和49)年6月15日初版第1刷発行
1989(平成元)年2月20日初版第5刷発行
初出:「精神界 第二卷一一、一二號」
1902(明治35)年11、12月
※「場合」と「塲合」の混用は、底本のままとしました。
入力:岩澤秀紀
校正:川山隆
2008年5月21日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全5ページ中5ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
朝永 三十郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング