められ、それから下《おろ》されて自分の眼の前で薄割《うすざ》きにされ、それから臓腑を引き出されて自分の見ている間に焼き捨てられ、それから次には首をちょん切《ぎ》られ、体を四つにぶつ切られる。そいつが判決でさあ。」
「もし有罪ときまったら、って言うんでしょう?」とジェリーは但書と言ったような意味で附け加えた。
「いや、なあに! きっと有罪になりますよ。」と相手が言った。「そいつあ心配するにゃあ及びませんや。」
この時、クランチャー君の注意は、さっきの手紙を片手に持ってロリー氏の方へ歩いて行くのが見える門番に逸《そ》らされた。ロリー氏は、仮髪《かつら》をかぶった紳士たちの間に、一脚の卓子《テーブル》に向って腰掛けていた。そこから遠くないところに、囚人の弁護士である、仮髪《かつら》を著けた一紳士が、大束の書類を前にしていたし、また、ほとんど向い合ったところに、今一人の仮髪《かつら》を著けた紳士が、両手をポケットに突っ込んでいたが、この人の全注意は、クランチャー君がその時眺めてみた時にもその後に眺めてみた時にも、いつも法廷の天井に集中されているように思われた。ジェリーは荒々しい咳払いをして、
前へ
次へ
全341ページ中141ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ディケンズ チャールズ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング