鐶も何も彼も。みんなここにある――私もここに居る――(して見ると、)ああ云う事になるぞと云われた物の影だって、消せば消されないことはないのだ。うむ、消されるともきっと消されるとも!」
その間彼の手は始終忙しそうに着物を持て扱っていた。それを裏返して見たり、上下逆様に着て見たり、引き千断ったり、置き違えたりして、ありとあらゆる目茶苦茶のことに仲間入りをさせたものだ。
「どうしていいか分からないな!」と、スクルージは笑いながら、同時にまた泣きながら喚いた。そして、靴下を相手にラオコーンそっくりの様子をして見せたものだ。「俺は羽毛《はね》のように軽い、天使のように楽しく、学童のように愉快だよ。俺はまた酔漢《よっぱらい》のように眼が廻る。皆さん聖降誕祭お目出度う! 世界中の皆さんよ、新年お目出度う! いよう、ここだ! ほーう! ようよう!」
彼は居間の中へ跳ね出した。そして、すっかり息を切らしながら、今やそこに立っていた。
「粥の入った鍋があるぞ」と、スクルージはまたもや飛び上がって、煖炉の周りを歩きながら呶鳴った。「あすこに入口がある、あすこからジェコブ・マアレイの幽霊は這入って来たのだ
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