に何の秩序もあるように見えなかった――実業家達の集まる場所へ彼を連れていった。が、彼自身の影は少しも見せてくれなかった。実際精霊は何物にも足を留めないで、今所望された目的を指してでもいるように、一直線に進んで行った。とうとうスクルージの方で一寸待って貰うように頼んだものだ。
「只今二人が急いで通り過ぎたこの路地は」と、スクルージは云った。「私が商売をしている場所で、しかも長い間やっている所で御座います。その家が見えます。未来における私はどんな事になっていますか。なにとぞ見せて下さいませ!」
精霊は立ち停まった。その手はどこか他の所を指していた。
「その家は向うに御座います」と、スクルージは絶叫した。「何故《なぜ》貴方は他所《よそ》を指すのですか。」
頑として仮借する所のない指は何の変化も受けなかった。
スクルージは彼の事務所の窓の所へ急いで、中を覗いて見た。それは矢張り一つの事務所ではあった。が、彼のではなかった。家具が前と同じではなかった。椅子に掛けた人物も彼自身ではなかった。精霊は前の通りに指さしていた。
彼はもう一度精霊と一緒になって、自分はどうしてまたどこへ行ってしまっ
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