ジョーはその包みを開き好いように両膝を突いて、幾つも幾つもの結び目を解いてからに、大きな重そうな巻き物になった何だか黒っぽい布片《きれ》を引き摺り出した。
「こりゃ何だね?」と、ジョーは云った。「寝台の帷幄《カーテン》かい。」
「ああ!」と、例の女は腕組みをしたまま、前へ屈身《こご》むようにして、笑いながら返辞をした、「寝台の帷幄だよ。」
「お前さんもまさかあの人をあそこに寝かしたまま、環ぐるみそっくりこれを引っ外して来たと云う積りじゃなかろうね。」と、ジョーは云った。
「そうだよ、そう云う積りなんだよ」と、その女は答えた。「だって、いけないかね。」
「お前さんは身代造りに生れついてるんだねえ」と、ジョーは云った。「今にきっと一身代造るよ。」
「そうさ、私も手を伸ばすだけで何がしでもその中に握れるような場合に、あの爺さんのようなあんな奴のためにその手を引っ込めるような、そんな遠慮はしない積りだよ、ジョーさん、お前さんに約束して置いても可いがね」と、例の女は冷やかに返答した。「その油を毛布の上へ垂らさないようにしておくれよ。」
「あの人の毛布かね」と、ジョーは訊ねた。
「あの人のでなけり
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