る彼の黒いからだと、まっすぐに開いた彼の両手とは、さながら巨大なる十字架のように見えた。
ある日、いつものように夕日を追って行ったままで、ラザルスは遂に帰って来なかった。こうして謎のように死から奇蹟的によみがえった彼が再生の生涯も、終りを告げたのであった。
底本:「澁澤龍彦文学館 12 最後の箱」筑摩書房
1991(平成3)年10月25日初版第1刷発行
入力:和井府 清十郎
校正:もりみつじゅんじ、土屋隆
2008年10月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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