い断崖《だんがい》の彼方《かなた》から、眼に見えぬ太陽が金色の空にのぼってくる。クリストフは倒れかかりながらも、ついに向こう岸に着く。そして彼は小児[#「小児」に傍点]に言う。
「さあ着いたぞ! お前は実に重かった。子供よ、いったいお前は何者だ?」
すると小児[#「小児」に傍点]は言う。
「私は生まれかかってる一日です。」
[#地から2字上げ]――了――
底本:「ジャン・クリストフ(四)」岩波文庫、岩波書店
1986(昭和61)年9月16日改版第1刷発行
入力:tatsuki
校正:伊藤時也
2008年1月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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