たいて自分の妙薬を述べたてながら、確信を求むる一徹な苦しい大望を利用していた。それらのヒポクラテスの連中は各自に、掛小屋の上から、自分のエリキシルだけがよくきく薬であると喚《わめ》きたて、他のエリキシルをみなけなしつけていた。しかし彼らの秘薬はみな同じようなものだった。それらの薬売りのだれも新しい処方を見出そうと骨折ってはいなかった。彼らは引き出しの底に種々の気のぬけた薬|壜《びん》を捜していた。ある者の万能薬はカトリック教会であった。ある者のは正統王朝であった。ある者のは古典的伝統であった。万能の薬はラテンに復帰することにあると言ってる面白い者どももいた。衆愚を欺くような大言壮語を放って、地中海的精神の主権を本気で説いている者らもいた。(彼らはまた他の時期には大西洋的精神などを説き出したに違いない。)北方と東方との野蛮人に対抗して、彼らは堂々と新ローマ帝国の継承者をもって任じていた……。そしてみな言葉ばかりであり、借り来たった言葉ばかりであった。図書館の蔵書全部を風に吹き散らしていた。――年若いジャンナンは、同輩らが皆なしてるように、一の商人から他の商人のほうへと移り歩き、その大法螺
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