したらしい。またこの結社では躊躇《ちゅうちょ》するところなく、次のような意味深い名称をその各区隊につけていた。
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デ・ピク(槍)
トクサン([#ここから割り注]半鐘[#ここで割り注終わり])
カノン・ダラルム([#ここから割り注]警砲[#ここで割り注終わり])
ボンネ・フリジヤン([#ここから割り注]赤帽[#ここで割り注終わり])
一月二十一日([#ここから割り注]一七九三年国王ルイ十六世死刑執行の日[#ここで割り注終わり])
デ・グー([#ここから割り注]乞食[#ここで割り注終わり])
デ・トリュアン([#ここから割り注]無籍者[#ここで割り注終わり])
マルシュ・アン・ナヴァン([#ここから割り注]前進[#ここで割り注終わり])
ロベスピエール
ニヴォー([#ここから割り注]水準[#ここで割り注終わり])
サ・イラ([#ここから割り注]革命歌の一種[#ここで割り注終わり])
[#ここで字下げ終わり]
ドロア・ド・ロンム結社はアクシオン結社([#ここから割り注]行動結社[#ここで割り注終わり])を産んだ。それは分離して前方へ駆け出した血気の者らであった。またその他にも、母体たる大結社から離れて団結しようとしてる者らがあった。
区隊の者らは方々から引っ張られることに苦情を言っていた。かくしてできたものには、ゴール結社、市制編成委員会、または、出版の自由のための団結、個人の自由のための団結、民衆の教育のための団結、間接税反対の団結。次に平等労働者らの結社、そしてこれは三つの部分に分かれた、平等派、共産派、革命派。次にバスティーユ軍、これは軍隊式に組織された一種の隊であって、その上等兵は四人を率い、軍曹は十人を、少尉は二十人を、中尉は四十人を率いていたが、しかしその中で互いに五人以上の知り合いを持ってるような者はいなかった。まったく用心と大胆とをあわせ用いた組織で、ヴェニス人の才能を思わせるものだった。最上に位する中央の委員会は二つの強腕をそなえていた、すなわちアクシオン結社とバスティーユ軍とを。正統派の一団結たる忠誠騎士団は、それら共和派の結合の間に立って動揺し、彼らから摘発され絶縁されていた。
パリーの各結社は、国内の重な都市に枝を伸ばしていった。リオン、ナント、リール、マルセイユ、などにもそれぞれ、ドロア・ド・ロンム結社や、カルボナ
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