このの[#「の」に傍点]という文字の多い文句は検事のであって、検事長への報告の原稿に全部彼の手によってしたためられたものである。初めの感動はもう通り過ぎていたので、裁判長もあまり異議を立てなかった。正義の行進をささえ止めるわけにはいかなかった。なおついでに言ってしまえば、裁判長は善良なかなり頭のいい男ではあったが、同時に非常なほとんど激烈な王党であって、モントルイュ・スュール・メールの市長がカーヌ上陸のことを言うおり、ブオナパルト[#「ブオナパルト」に傍点]と言わないで皇帝[#「皇帝」に傍点]と言ったことに気を悪くしていたのである。
 そこで逮捕の令状は発送せられた。検事は特使に馬を駆らしてモントルイュ・スュール・メールにつかわし、警視ジャヴェルにそのことを一任した。
 ジャヴェルは供述をすました後直ちにモントルイュ・スュール・メールに帰っていたことは、読者の既に知るとおりである。
 特使が逮捕令状と拘引状とをもたらした時には、ジャヴェルはもう起き上がっていた。
 特使の男もものなれた一警官であって、わずか数語でアラスに起こった事をジャヴェルに伝えた。検事の署名のある逮捕令状は次のよう
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