てる。マドレーヌ様がそうおっしゃっていらした。娘はその庭で遊ぶだろう。それにもう字も覚えなければならない。綴《つづ》り方を教えてやろう。草の中に蝶々《ちょうちょう》を追っかけることだろう。私はその姿を見てやるわ。それからまた、初めての聖体拝受《コンムユニオン》もさしてやろう。ああ、いつそれをするようになるかしら?」
 彼女は指を折って数え初めた。
「……一《ひい》、二《ふう》、三《みい》、四《よう》、もう七歳《ななつ》になる。もう五年したら。白いヴェールを被《かぶ》らせ、透き編みの靴下をはかせよう。一人前の娘さんのようになるだろう。ああ童貞さん、ほんとに私はばかですわね、娘の最初の聖体拝受《コンムユニオン》なんかを考えたりして。」
 そして彼女は笑い出した。
 マドレーヌ氏はファンティーヌの手を離していた。彼は下に目を伏せ底知れぬ考えのうちに沈んで、あたかも風の吹く音を聞くかのようにそれらの言葉に耳を貸していた。と突然、彼女は口をつぐんだ。彼はそれで機械的に頭を上げた。ファンティーヌは恐ろしい様子になっていた。
 彼女はもう口をきこうとしなかった、息さえも潜めていた。彼女はそこに半ば身
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