間の心のごとくに凶猛になり得るものであろうか。
そしていかに考えをめぐらしても常にまた、瞑想《めいそう》の底にある痛切なジレンマに落ちてゆくのであった。「天国のうちにとどまって悪魔となるか! あるいは、地獄に下って天使となるか!」
どうしたらいいか、ああ、いかにしたらばいいのか?
ようやくにして彼が脱した苦悩は、また彼のうちに荒れてきた。種々の観念はまた互いに混乱しはじめた。それらの観念は絶望の特質たる一種の呆然《ぼうぜん》たる機械的な働きを取ってきた。あのロマンヴィルという名前が、昔耳にしたことのある小唄《こうた》の二句とともに、絶えず頭に上がってきた。ロマンヴィルというのは、パリーの近くの小さな森で、若い恋人らが四月にライラックの花を摘みにゆく所だと、彼は思っていた。
彼はその内部におけると同じく外部においてもよろめいていた。一人でようやく歩くのを許された小児のような歩き方をしていた。
折々彼は、疲労と戦って、自分の知力を回復しようと努力した。疲憊《ひはい》の極にまたふと探りあてたその問題を、最後に今一度決定的に解決してみようと努めた。自首すべきか? 默しているべきか?―
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