たモントル・ド・シャンピニー街のシャルセレー君の家に行って下さい。隣の家の樋《とい》から雨水が流れ込んできて自分の家の土台を揺るがすと言って訴えてきたのです。次に、ギブール街のドリス未亡人とガロー・ブラン街[#「ガロー・ブラン街」は底本では「ガローー・ブラン街」]のルネ・ル・ボセ夫人の家とに警察規則違反があると言ってきていますから、それを調べて調書を作ってきて下さい。だがあまり仕事が多すぎますね。君は不在になるんでしたね。一週間か十日かすればあの事件のためにアラスに行くと先刻言いましたね。」
「そんなにゆっくりではありません、市長殿。」
「ではいつです。」
「明日裁判になるので私は今晩駅馬車で出かけることを、先刻申し上げたと思いますが。」
 マドレーヌ氏は目につき難いほどのかすかな身振りをした。
「そしてその事件はどれくらい続きますか。」
「長くて一日ですむでしょう。遅くとも判決は明晩下されるでしょう。しかし判決はもうわかっていますから、私はそれを待っていないつもりです。自分の供述をすましたらすぐに帰ってくるつもりです。」
「なるほど。」とマドレーヌ氏は言った。
 そして彼は手振りでジ
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