ことを聞いた。そして自分のすべきことを知っている。」
「市長どの、私は一向に了解できません。」
「それではただ私の言に従うので満足なさるがいいでしょう。」
「私は自分の義務に従うのです。私の義務は、この女が六カ月間入牢することを要求します。」
マドレーヌ氏は穏やかに答えた。
「よくお聞きなさい、この女は一日たりとも入牢させてはなりませぬ。」
その断乎《だんこ》たる言葉をきいて、ジャヴェルはそれでもじっと市長を見つめた、そして深い敬意をこめながらもなお言った。
「私は市長どのに反対するのを遺憾に思います。これは生涯初めてのことです。しかし、私は自分の権限内において行動していると申すのを許していただきます。お望みですから、あの一市民に関することだけに止めましょう。私は現場にいました。この女があの市民に飛びかかったのです。彼はバマタボア氏と言って、選挙資格を有し、遊歩地の角にあるバルコニーのついた石造りのりっぱな四階建ての家屋を所有しています。まあそれらのことも参考にすべきです。それはとにかく、市長どの、この事件は私に関係ある道路取り締まりに関することです。私はこのファンティーヌという女
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