狂言」から十カ月過ぎ去ったのである。
その十カ月の間にどんなことが起こったか? それは想像するに難くない。
捨てられた後には苦境。ファンティーヌはすぐにファヴォリットやゼフィーヌやダーリアをも見失ってしまった。男たちの方からの綱が切れれば、女たちの方からの結び目も解ける。もし半月もすぎてから、お前たちは互いに友だちであったと言われたら彼女らはびっくりすることだろう。もはや友だちであるなどという理由はなくなったのである。ファンティーヌはただ一人になってしまった。彼女の子供の父はもう立ち去ってしまった――悲しくもそういう分離は再び元にかえすことのできないものである――彼女は全然孤独になってしまった。それに労働の習慣は薄らぎ、快楽の趣味は増していた。トロミエスとの関係に引きずられて、自分のできるつまらぬ職業を軽蔑するようになったので、彼女は世の中への出口を閑却していた。そしてその出口はまったく閉ざされてしまった。金を得る途がなかった。彼女はどうかこうか字が読めはしたが、書くことはできなかった。子供の時に名を書くことを教わっただけであった。彼女は代書人にたのんでトロミエスに手紙を書いてもら
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