もしお許しになりますならば、錠前屋のポーラン・ミューズボアの所へ行って、前についていた閂《かんぬき》をまた戸につけに来るように申しましょう。閂はあの家にありますので、すぐにできます。せめて今晩だけでも閂をつけなければいけませんですよ。だれでも通りがかりの人が把手《とって》で外からあけることのできるような戸は、何より一番恐ろしいものではございませんか。それに旦那《だんな》様はいつでもおはいりなさいと言われます、その上夜中にでも、おはいりという許しがなくてもはいれるのですもの……。」
その時、だれかがかなり強く戸をたたいた。
「おはいりなさい。」と司教は言った。
三 雄々しき服従
戸は開いた。
それは急に大きく開いて、あたかもだれかが力を入れて決然と押し開いたようだった。
一人の男がはいってきた。
この男をわれわれは既に知っている。泊まり場所をさがしながら先刻うろついていた旅人である。
彼ははいってきて一歩進み、そしてうしろに戸を開いたまま立ち止まった。肩に背嚢《はいのう》を負い、手に杖を持ち、目には荒々しい大胆な疲れたそして激した色があった。暖炉の火が彼を照らし
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