・ベリ(戦囚)であり、美人は一つの現行犯である。歴史上のすべての侵入は女の腰巻きによって決定せられた。婦人は男子の権利物である。ロムルスはサビネの女らを奪い、ウィリアムはサクソンの女らを奪い、シーザーはローマの女らを奪った。愛せられざる男は禿鷹のごとくに他人の恋人らの上を飛ぶ。僕はひとり者の不幸な男らに、ボナパルトがイタリー軍になした崇高なる宣言を投げ与える、曰く、兵士らよ、汝らは何物をも有せず、敵はすべてそれらを持てり。」
トロミエスはちょっとやめた。
「少し息をつけ、トロミエス。」とブラシュヴェルは言った。
同時にブラシュヴェルはリストリエとファムイュとにつけられて、哀歌の節《ふし》で歌を歌い出した。それはでたらめの言葉を並べた工場の小唄《こうた》の一つで、豊富にむちゃに韻をふみ、木の身振りや風の音と同じく何らの意味もなく、煙草の煙とともに生まれ、その煙とともに散り失せ飛び去ってゆく歌の一つであった。トロミエスの長談義に答えて皆が歌ったその歌は次のようなものだった。
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ばかな長老さんたちは、
代理の者に金《かね》くれて、
クレルモン・トンネールさんを、
サン・ジャンの法皇に骨折った。
クレルモンは牧師でないゆえ、
法皇になることできんかった。
代理の者は腹立てて、
その金持って戻ってきた。
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それはトロミエスの即席演説を静めはしなかった。彼は杯をのみ干して、また酒をつぎ、再びはじめた。
「知恵をうち仆《たお》せ! 僕が言ったことはすべて忘れるがいい。貞淑ぶるなかれ、小心たるなかれ、廉直なるなかれ。僕は愉悦に向かって祝杯をささぐる。よろしく快活なれ! わが法律の講座を補うにばか騒ぎと御ちそうとをもってすべし。不消化と法律全書。ジュスティニアンは男性にしてリパイユは女性たるべし! 深淵《しんえん》のうちにおける快楽よ! 生きよ、おお天地万物よ! 世界は大なるダイヤモンドなるかな! 僕は愉快だ。小鳥は驚くべきものだ。どこもこれお祭りだ! 鶯《うぐいす》は無料《ただ》で聞けるエルヴィウーだ。夏よ、われは汝を祝する。おおリュクサンブール、おおマダム街の鄙唄《ひなうた》! おおオブセルヴァトアールの通路の鄙唄! おお夢みる兵士ら! 子供を守《もり》しながらその姿を描いて楽しむかわいい婢《おんな》ら! オデオンの拱廊《き
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