位でした。そしてクイックシルヴァの方は、彼の鋭い、敏《さと》い、冗談好きの頭のよさで以て、彼等の心にちょっとでも浮かぶ考えはどんな小さなものでも、本人達の気のつかないうちに見抜いてしまうらしいのでした。彼等も流石に時々は、クイックシルヴァがこんなにさとりが早くなくて、それに巻きついた蛇が始終身をよじっているあの不思議にいたずら好きな杖も打ちゃってしまえばいいのにと思いました。かと思うと、彼等はまた、クイックシルヴァがあまり愛想がいいので、杖も蛇も一しょでいいから、彼を毎日朝から晩まで喜んで家にひきとめておきたいような気もしました。
『ああ! ほんとになあ!』家を出て少し歩いてから、フィリーモンは叫びました。『旅の人に親切をつくすことがどんなにありがたいことかということが、あの村の者に分りさえしたら、彼等とても犬をみんなつないでしまって、これからは子供に石を投げさせるようなことはしないだろうに。』
『あんなことをするなんて、罪な、恥ずかしいことだ、――ほんとにそうだ!』年取ったボーシスは激しく言いました。『そしてわたしは今日にも出かけて行って、村の或る人達をつかまえて、彼等がどんなにいけ
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