らい高く飛び上るものやら見当もつかない位で、また不器用にどんと落ちて来ると、大地がぶるぶるっと震えました。それから――ほう! ほう! ほう!――と笑い出しましたが、それが、あちこちの山々にこだまして、雷のように鳴りひびくので、まるで巨人にそれだけの兄弟があって、みんなで喜んでいるのかと思われるくらいでした。彼の嬉しさが少し静まった時、彼は海の中へ足を踏み入れました。最初の一足《ひとあし》で十マイル、それで脛《すね》の半分どころの深さでした。二足《ふたあし》目も十マイル、その時には、水がちょうど彼の膝の上まで来ました。それから三足《みあし》目で、もう十マイル、すると彼は大方腰の辺までつかりました。これが海の一番深いところでした。
 ハーキュリーズは、巨人がまだまだ向うへ進んで行くのをじっと見ていました。というのは、この大きな人間の恰好をしたものが、三十マイル以上も向うの方で、腰まで海の中へはいって、それでもまだ上半身が、まるで遠くの山のように高く、かすんで、青く、見えているのは、実にあきれるばかりだったからです。その大きな姿は、だんだんぼんやりして来て、おしまいには、すっかり見えなくなっ
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