普通になって来た様は、驚くべきほどであった。間もなく彼等は一緒にしゃべり出し、時々話をやめて聞耳を立てた。それっきり何の声も聞えて来なかったので、やがて皆は道具を肩に担って再び出発した。メリーは、骸骨島から一直線に皆を歩かせるために、シルヴァーの羅針儀を持って先に歩いて行った。彼の言ったのはほんとうだった。死んでいようが生きていようが、ベン・ガンのことなどだれも気にかけはしなかった。
ディックだけはまだ例の聖書を手に持って、歩きながら恐しそうにあたりを見※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]していた。しかしだれも彼に同情する者はなく、シルヴァーなどは彼の用心を冷かしさえした。
「己ぁ言ったろう、」とシルヴァーが言った。――「お前は聖書を駄目にしたんだって己ぁ言ったろう。誓言をするだけの役にも立たなくなったものを、幽霊が怖がるとでもお前は思ってるのか? これっぽちの値打もねえぜ!」と彼は、※[#「木+裃のつくり」、第3水準1−85−66]杖でちょっと身を支えながら、太い指をぱちっと鳴らした。
しかしディックは気が楽になるはずもなかった。実際、その若者が病気に罹っているのが間もなく
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