りつける、それを波が千倍にも反射する、海水が私にかかって乾き、唇までも塩で硬《こわ》ばる、こういうことが一緒になって咽喉は焼けつき頭がずきずき痛み出した。で、そんなに間近に樹立が見えると、私はそこが恋しくてたまらなかった。しかし潮流は間もなく岬を通り越して私を流して行った。そして次の海の視界が展開した時に、私は或るものを見て、それが私の考えの性質を変えたのであった。
ちょうど私の正面に、半マイルと離れていないところに、私は帆を揚げて走っているヒスパニオーラ号を見たのだ。もちろん、私は捕虜にされるものと思った。けれども、水のないのにひどく苦しめられていたので、そう考えると嬉しいのか悲しいのかほとんどわからなかった。そして、それがどちらとも判断がつかないうちに、私はすっかり驚いて、ただ眼を丸くして訝るより他にしようがなかった。
ヒスパニオーラ号は大檣帆《メーンスル》と二つの斜檣帆《ジブ》とを張っていて、その美しい真白な帆布は雪か銀のように太陽に輝いていた。私が最初にその船を見た時には、すべての帆が風を受けて膨らんでいて、北西へ針路を向けていた。それで私は船に乗っている人たちは島をぐるり
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