は、すべての帆が帆脚索で十分に張られた時に、言った。「君たちの中でだれか以前に前のあの島を見た者があるかね?」
「わっしが見ました。」とシルヴァーが言った。「わっしは或る貿易船に料理番《コック》をしてました時に、あそこへ水を取りに行ったことがごぜえます。」
「碇泊所は南側で、小島の蔭だと思うが?」と船長が尋ねた。
「はあ、そうです。骸骨《スケリトン》島ってその島を皆は申しております。もとは海賊どもの大事《でえじ》な処でして、わっしらの船にいた一人の水夫が奴らのつけていた名前をみんな知ってました。北の方にあるあの山を奴らは前檣《フォーマスト》山と言っております。三つの山が南の方へ一列に並んでますな、――前檣山と、大檣《メーンマスト》山と、後檣《ミズンマスト》山という風に。けれど、大檣山を――あの雲のかかったでっけえ奴ですが――奴らは普通は遠眼鏡《スパイグラース》山って言っておりますよ。奴らが船を掃除するのに碇泊していた間、あの山に見張りを置いたという訳でね。失礼ながら、奴らが自分らの船を掃除しましたのは、あそこなんですから。」
「ここに海図があるがね。」とスモレット船長が言った。「それが
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