》にも耳を傾けるであろう。最勝寺《さいしょうじ》の塔も忘れるであろう。豚《ぶた》のように子供を産《う》みつづけ――わたしは机の抽斗《ひきだし》の奥へばたりとこの文放古《ふみほご》を抛《ほう》りこんだ。そこにはわたし自身の夢も、古い何本かの手紙と一しょにそろそろもう色を黄ばませている。……
[#地から1字上げ](大正十三年四月)
底本:「芥川龍之介全集5」ちくま文庫、筑摩書房
1987(昭和62)年2月24日第1刷発行
1995(平成7)年4月10日第6刷発行
底本の親本:「筑摩全集類聚版芥川龍之介全集」筑摩書房
1971(昭和46)年3月〜1971(昭和46)年11月
入力:j.utiyama
校正:かとうかおり
1999年1月8日公開
2004年3月7日修正
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