古写本《こしやほん》の伝説は、この悪魔のなり行きを詳《つまびらか》にしてゐない。が、それは我々に何《なん》の関《かかは》りがあらう。我々はこれを読んだ時に、唯かう呼びかけたいやうな心もちを感じさへすれば好《い》いのである。……
 うるがん[#「うるがん」に傍点]よ。悪魔と共に我々を憐んでくれ。我々にも亦《また》、それと同じやうな悲しさがある。
[#地から1字上げ](大正七年六月)



底本:「筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻」筑摩書房
   1971(昭和46)年6月5日初版第1刷発行
   1979(昭和54)年4月10日初版第11刷発行
入力:土屋隆
校正:松永正敏
2007年6月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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