ある。次に今年の五月に出した「雨になる朝」は七百部も刷つたのでまだ沢山残つてゐることだらうと思ふ。これも売りつくしたいものだと思つてゐる。「色ガラスの街」は五百部刷つて三百五十部ほど売つたのであつた。
 秋も末。金が欲しいと思つてゐることなのである。

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 この一年僅七篇の詩作しかなかつた。そんなわけでもあるまいが、詩壇的[#「詩壇的」に丸傍点]な交際は一切さけたいと思ふやうになつた。
[#地付き](一九二九、一一、九)
[#地付き](南方詩人 昭和5年1月発行)



底本:「尾形亀之助詩集」現代詩文庫、思潮社
   1975(昭和50)年6月10日初版第1刷
   1980(昭和55)年10月1日第3刷
初出:「南方詩人」
   1930(昭和5)年1月
入力:高柳典子
校正:鈴木厚司
2006年9月12日作成
青空文庫作成ファイル:
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