時には、後に昨日の山が雪ぞらの下に、雄大に見えた。停車場の窓から、ああ、あすこを下ったのだなと思うと嬉しい。お餅を食って汽車を待った。一時間汽車にゆられて板谷駅に下りると、はげしい雪が降っている。日が暮れてから温泉に帰りついた。
[#地から1字上げ](大正八年三月)
底本:「山と雪の日記」中公文庫、中央公論社
1977(昭和52)年4月10日初版
1992(平成4)年12月15日6版
底本の親本:「山と雪の日記」梓書房
1930(昭和5)年3月
入力:林 幸雄
校正:田口彩子
2001年12月8日公開
2005年11月24日修正
青空文庫作成ファイル:
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