ったそうです。
『今度も、わしが勝ちじゃぞ、ははははは』と、祖父は前よりも、高々と笑ったそうです。
それを見ていた母は、祖父の道楽のために受けたいろいろの苦痛に対する恨みを忘れて、心からこの時の祖父をいとしく思ったとのことです。
祖父が最後の勝負事の相手をしていた孫が、私であることは申すまでもありません」
底本:「菊池寛 短編と戯曲」文芸春秋
1988(昭和63)年3月25日第1刷発行
入力:真先芳秋
校正:岩田とも子
1999年9月18日公開
2005年10月12日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全3ページ中3ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
菊池 寛 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング