て大へんおこりました。
「もう一人、おれたちのお倉を知っているやつがあるんだな、そいつをすぐに見つけなきゃならない。」と、さけびました。
 そうして、仲間《なかま》の一人が、どろぼうでないような風をして町へ行って、あの切りきざんだからだをぬすんで行った者を、見つけて来ることにしようと相談がきまりました。
 さて、あくる朝、どろぼうの一人が、とても早く町へやって来ました。その時分《じぶん》は、カシムのからだをぬいあわせたおじいさんのくつ屋の店は、もう戸をあけていました。
「お早う、おじいさん。大へん、ごせいが出ますね。ほう、お前さん、こんなに早くから仕事をはじめるんですか。ふむ、だが、お前さんの目が、こんなうすあかりで見えるんですかねえ。」
と、どろぼうは、さもなれなれしく声をかけました。すると、くつ屋は、
「どうしてどうして、あっしの目はね、若い者だってかなやあしないんですよ。げんに、たったきのうのことですがね、あっしゃあ、切りきざんだ人間の死がいをぬいあわせましたよ。それがお前さん、だれが見たってぬい目なんかちっともわからないように、うまくできたんですよ。」と答えたのでした。
 どろ
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