ね」と、クラチットの主婦《かみ》さんは云った。
「お前も会って話しをして見たら、一層にそう思うだろうよ」と、ボブは返辞をした。「私はね、あの方に頼んだら――いいかい、お聞きよ――何かピータアに好い口を見附けて下さるような気がするんだがね。」
「まあ、あれをお聞きよ、ピータア」と、クラチットの主婦《かみ》さんは云った。
「そして、それから」と、娘の一人が叫んだ。「ピータアは誰かと一緒になって、別に世帯を持つようになるのだわね。」
「馬鹿云え!」と、ピータアはにたにた笑いをしながら云い返した。
「まあまあ、そう云うことにもなるだろうよ」と、ボブは云った。「いずれその間《うち》にはさ、もっとも、それにはまだ大分時日があるだろうがね。しかし何日《いつ》どう云う風にして各自《めいめい》が別れ別れになるにしても、きっと家《うち》の者は誰一人あのちび[#「ちび」に傍点]のティムのことを――うん、私達家族の間に起った最初のこの別れを決して忘れないだろうよ――忘れるだろうかね。」
「決して忘れませんよ、阿父さん!」と、一同異口同音に叫んだ。
「そしてね、皆はあの子が――あんな小さい、小さい子だったが――
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