る音がしました。先生は赤いうちわをもって急いでそっちへ行きました。
 二人はしばらくだまったまま、相手がほんとうにどう思っているか探るように顔を見合わせたまま立ちました。
 風はまだやまず、窓ガラスは雨つぶのために曇りながら、またがたがた鳴りました。



底本:岩波文庫『童話集 風の又三郎』
   1951(昭和26)年4月25日 第1刷発行
   1967(昭和42)年7月16日 第24刷改版発行
※底本の、「25[#「25」は縦中横]−12[#「−12」は縦中横] ̄ ̄[#「 ̄ ̄」は縦中横]は「25−12=」に、17[#「17」は縦中横]×4[#「×4」は縦中横] ̄ ̄[#「 ̄ ̄」は縦中横]は「17×4=」に、それぞれ置き換えました。
入力:柴田卓治
校正:野口英司
1998年11月5日公開
2004年3月26日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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