さんのところへ走って行きました。するとお父さんたちはお酒に酔《よ》っていてみんなぐうぐう睡《ねむ》っていていくら起しても起きませんでした。そこでルラ蛙はまたもとのところへ走ってきてまわりをぐるぐるぐるぐるまわって泣きました。
そのうちだんだん夜になりました。
[#天から4字下げ]パチャパチャパチャパチャ。
ルラ蛙はまたお父さんのところへ行きました。
いくら起しても起きませんでした。
夜があけました。
[#天から4字下げ]パチャパチャパチャパチャ。
ルラ蛙はまたお父さんのところへ行きました。
いくら起しても起きませんでした。
日が暮《く》れました。雲のみねの頭。
[#天から4字下げ]パチャパチャパチャパチャ。
ルラ蛙はまたお父さんのところへ行きました。
いくら起しても起きませんでした。
夜が明けました。
[#天から4字下げ]パチャパチャパチャパチャ。
雲のみね。ペネタ形。
ちょうどこのときお父さんの蛙はやっと眼がさめてルラ蛙がどうなったか見ようと思って出掛《でか》けて来ました。
するとそこにはルラ蛙がつかれてまっ青になって腕《うで》を胸に組んで座《すわ》ったまま
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