もう言う力がありませんでした。
ねずみ捕りの方も、痛いやら、しゃくにさわるやら、ガタガタ、ブルブル、リュウリュウとふるえました。一晩そうやってとうとう朝になりました。
顔のまっ赤《か》な下男が来て見て、こおどりして言いました。
「しめた。しめた。とうとう、かかった。意地の悪そうなねずみだな。さあ、出て来い。こぞう。」
底本:「童話集 銀河鉄道の夜 他十四編」岩波文庫、岩波書店
1951(昭和26)年10月25日第1刷発行
1966(昭和41)年7月16日第18刷改版発行
2000(平成12)年5月25日改版第71刷発行
入力:のぶ
校正:noriko saito
2005年5月12日作成
青空文庫作成ファイル:
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