の碑があった。あの石の龜が碑の下から顏を出してゐるやつだ。もう通りこしたかもしれない。
ふう、すばるがずうっと西に落ちた。ラジュウムの雁、化石させられた燐光の雁。
停車場の灯が明滅する。ならんで光って何かの寄宿舍の窓のやうだ。あすこの舍監にならうかな。
「あしたの朝は早いだらう。」
「七時だよ。」
まるっきり秋のきもちだ。
底本:「宮澤賢治全集第六卷」筑摩書房
1956(昭和31)年12月20日発行
入力:tucca
校正:高柳典子
2004年2月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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