教育の目的
新渡戸稲造
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)面《つら》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「冫+咸」、229−上−5]
[#…]:返り点
(例)可[#三]以濯[#二]吾纓[#一]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ゴロ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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今日世界各國の人の學問の目的とする所には種々あるが、普通一般最も廣く世界に行はれて居る目的は、各自の職業に能く上達するにある。マア職業教育とでも言はうか。或はモウ一層狹く云ふと、實業教育と云ふのが、能く其の趣意を貫いて居るやうである。子弟を教育する其の目的は、先づ十中の七八迄職業を求むるに在る。殊に日本に於いては職業を得る爲に教育を受くる者が多い、百中の九十九まではさうかと思はれる。昔はどうであつたか知らぬが、近頃は各國共に此の目的を以て、教育の大目的として居るやうである、殊に獨逸などでは、最もさう云ふ風である。
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