恥多く悔多し。これもまた北極の長夜に見たる、侘しき極光《おーろら》の幻燈なるべし。
郷土望景詩(再録) 郷土望景詩五篇、中「監獄裏の林」を除き、すべて前の詩集より再録す。「波宜亭」「小出新道」「廣瀬川」等、皆我が故郷上州前橋市にあり。我れ少年の日より、常にその河邊を逍遙し、その街路を行き、その小旗亭の庭に遊べり。蒼茫として歳月過ぎ、廣瀬川今も白く流れたれども、わが生の無爲を救ふべからず。今はた無恥の詩集を刊して、再度世の笑ひを招かんとす。稿して此所に筆を終り、いかんぞ自ら懺死せざらむ。
底本:「萩原朔太郎全集 第二卷」筑摩書房
1976(昭和51)年3月25日初版発行
底本の親本:「氷島」第一書房
1934(昭和9)年6月1日発行
入力:kompass
校正:今井忠夫
2003年12月15日作成
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