用化した日本語が、時代の過渡期混亂によつて、悉く皆音痴的に病疾されたものだとすれば――正にまたその通りであるが――時代の新しい更生教育は、何より先づその醫療に努めねばならないのである。單にその通用的便宜のために、疾患を疾患として放任し、惡に則《のつと》つて惡を準用する如きは、一國文化の將來を憂ふる者の、斷じて贊與しないところであらう。
底本:「萩原朔太郎全集 第十一卷」筑摩書房
1977(昭和52)年8月25日初版第1刷発行
1987(昭和62)年8月10日補訂版1刷発行
入力:鈴木厚司
校正:土屋隆
2010年2月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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