反古しらべ
樋口一葉

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【テキスト中に現れる記号について】

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#ローマ数字1、1−13−21]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)くさ/″\の
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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       ※[#ローマ数字1、1−13−21]

虫干すとてかびくさき反古どもあまた取出しける中に、故兄が殘したるくさ/″\の筆記あり、ことこまかにしるしとゝ[#「ゝ」に「(ゞ)」の注記]めたるさま、これはそれの夏、腦の病ひおこらんとせし前の月こゝろをとゝ[#「ゝ」に「(ゞ)」の注記]めて物しつるなり、今かたつかたハ霜こほる冬のよ、毎よさかならず父母が寐間をうかゝ[#「ゝ」に「(ゞ)」の注記]ひて裾に物をおき、襖のたてつけをあらためし頃ほひ、今宵ハいと寒きに早く寐よかし風もぞ引くと母の仰せつるに、承りぬとて


       ※[#ローマ数字2、1−13−22]

      反古しらべ


この頃の日かげに少
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