|語《ご》呼吸《こきふ》せまりて見《み》る/\顔色《かほいろ》青《あほ》み行《ゆ》くは露《つゆ》の玉《たま》の緒《を》今宵《こよひ》はよもと思《おも》ふに良之助《りやうのすけ》起《た》つべき心《こゝろ》はさらにもなけれど臨終《いまは》に迄《まで》も心《こゝろ》づかひさせんことのいとをしくて屏風《べうぶ》の外《ほか》に二|足《あし》ばかり糸《いと》より細《ほそ》き声《こゑ》に良《りやう》さんと呼《よ》び止《と》められて何《なに》ぞと振《ふ》り返《か》へれば。お詫《わび》は明日《みやうにち》。風《かぜ》もなき軒端《のきば》の桜《さくら》ほろ/\とこぼれて夕《ゆふ》やみの空《そら》鐘《かね》の音《ね》かなし
底本:「新日本古典文学大系 明治編 24 樋口一葉集」岩波書店
2001(平成13)年10月15日第1刷発行
初出:「武蔵野 第一編」
1892(明治25)年3月23日
※括弧付きのルビは校注者が加えたものです。
入力:土屋隆
校正:noriko saito
2007年8月9日作成
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