x三幕全部を上場した。
これが我が國における『人形の家』の最初の興行であるとともに、廣く近代劇としても、在來の女形と稱する男優を用ひず、女優を主として成功した眞面目な劇の最初である。その時の役割は、
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ヘルマー 土肥庸元
クログスタッド 東儀季治
ランク 森英治郎
使の男 西原勝彦
子供 きよ子
てい子
エレン 横川唯治
アンナ 佐々木積
リンデン夫人 廣田濱子
ノラ 松井須磨子
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同じ一座は、翌明治四十五年三月十四日から一週間、大阪中座で同じく『人形の家』を開演し、これまた好成績であつた。
『人形の家』の歴史は大體以上のやうなものである。
大正二年三月
[#地から2字上げ]抱月生
底本:「人形の家」角川文庫、角川書店
1952(昭和27)年8月15日初版発行
1961(
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