スターを危篤《きとく》のふちから救った。一同はようやくまゆを開いた。
「ケートおばさんはぼくの母さんだ、そしてみんなのお母さんだ、ぼくらはこれからお母さんとよぼう」
 とコスターが目をうるましていった。
「みんなわんぱく小僧ばかりで、お母さんもたいへんだよ」
 とゴルドンがいった。
「ぼくは服をよごさないようにする」
「ぼくは服を破らないようにする」
 幼年組がケートにとりすがっていった。
「ええ、ええ、わたくしは喜んで十五人のお母さんになりますわ、わたくしはいい子をえて幸福です」
 ケートがニッコリしていった。
 やさしいお母さんの愛情をえて、一同は不安のなかにも幸福な日々を送った。
 ある日、ドノバンはつりざおをもって、コッソリ洞をぬけでて、ニュージーランド河畔《かはん》の樹陰にこしをおろして糸をたれた。だが、どうしたのかいっこうにつれない、一時間ばかりたっても、一|尾《び》の小魚さえかからない。ドノバンは断念《だんねん》してさおをあげた。と、川岸でえさをあさっていた鳥がなにを発見したのか、ギャアギャアと鳴きたてて、羽音高く一時にとびたった。鳴きかい相よび、友をよび集めて対岸の灌木林《かんぼくりん》の上をまるく広く輪《わ》をえがき、しだいに輪をちぢめると、一団の黒塊《こっかい》となって、灌木林《かんぼくりん》のなかにすがたをけした。
「なにかの屍体《したい》を発見したのだ。けものか? あるいは仲間割《なかまわ》れした悪漢どものひとりが、殺害《さつがい》されたのかもしれない」
 こう思うとドノバンは、たしかめずにはいられない。
「一つさぐってみよう」
 かれはとぶように洞に帰り、銃をかくしもって、モコウをよんだ。
「なんです、目の色をかえて?」
 とモコウがいった。
「きみの力を借りたいんだ、いっしょにきてくれたまえ」
 ドノバンはしぶるモコウの腕をとって、川岸にいそいだ。
「ボートをたのむよ」
「どこへゆくんですか」
「いいからぼくにまかしておいてくれたまえ」
 ボートはまもなく、川を横ぎって、対岸についた。
「いっしょにきたまえ!」
 岸にとびあがるとドノバンは、灌木林《かんぼくりん》をめがけてつきすすんだ、丈《たけ》を没する草むらをはらいのけてすすむこと数十歩! ドノバンはたちどまった。
「やあ、ラマの屍体《したい》だ!」
 目前数歩のところに鮮血《せんけつ
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