《をとこ》だの、女《をんな》だの七八人|寄《よ》つて、たかつて、猿《さる》にからかつて、きやあ/\いはせて、わあ/\笑《わら》つて、手《て》を拍《う》つて、喝采《かつさい》して、おもしろがつて、をかしがつて、散々《さんざ》慰《なぐさ》むで、そら菓子《くわし》をやるワ、蜜柑《みかん》を投《な》げろ、餅《もち》をたべさすワツて、皆《みんな》でどつさり猿《さる》に御馳走《ごちさう》をして、暗《くら》くなるとどや/\いつちまつたんだ。で、ぢいさんをいたはつてやつたものは、唯《たゞ》の一人《いちにん》もなかつたといひます。
あはれだとお思《おも》ひなすつて、母様《おつかさん》がお銭《あし》を恵《めぐ》むで、肩掛《シヨール》を着《き》せておやんなすつたら、ぢいさん涙《なみだ》を落《おと》して拝《をが》むで喜《よろ》こびましたつて、さうして、
※[#始め二重括弧、1−2−54]あゝ、奥様《おくさま》、私《わたくし》は獣《けだもの》になりたうございます。あいら、皆《みんな》畜生《ちくしやう》で、この猿《さる》めが夥間《なかま》でござりましやう。それで、手前達《てまへたち》の同類《どうるゐ》にものをくは
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